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カメラマンが家具の写真をとると
2009/02/26(Thu)
家具の写真をとる風景

家具を作っている人なら、見栄えする写真を上手くとることに苦労した人は多いと思います。
写真は過去に自分が制作したものを人やカスタマーに見せるのにとても大事なものです。ただ僕が過去に写した写真で満足に撮れたものは一枚もありません。
テーブルや椅子などの脚物は、必ずといっていいほど脚が歪んで写るし、サイドボードは間延びしてしまいます。でも特に苦労したのは背景です。狭い工房ときれいとは言えない家の中ではなかなか写すのに適当なところはありません。
かといって、よっぽどのことがない限りプロのカメラマンに頼むことはお金がかかりすぎてないのではないでしょうか。

今回、この学校が契約しているカメラマンが作品を撮影する場に立ち会うことができました。
インガという名のカメラマンで主に人物とプロダクトの写真を撮っているそうです。
時には、日本人が結婚式を挙げにバンクーバーに来たときに写真を撮ったりすることがあるそうです。

場所は学校のギャラリーで、背景には幅が2.5m程度の巻き取り式のペーパーを使っています。このペーパーは学校のもので、プロジェクターのスクリーンのように壁に巻かれた状態でかかっています。これなら工房の壁に付けておいても良いと思いました。

びっくりしたのは、シャッター、絞り、照明をパソコンに連動させコントロールしていました。各ショットに付きF値は16,18,20と3枚ずつとっていました。

かなり丁寧に仕事をする人で、各々の希望を聞いて一つの作品あたり40分程度かけて撮影していました。

キャビネット

キャビネット01


今回撮影してもらったワインキャビネットの写真です。木目の流れがはっきりわかります。
ニレの木を主に使い、背板にはカビの入ったピーカン、抽斗の前いたにはオリーブ、側板にはクレノブからもらった名前のわからない木を使っています。取ってはチークです。

キャビネット2

抽斗の詳細です。

今回感じたのは、ある程度のカメラとペーパースクリーンと照明を工夫すれば何とかそれなりの写真は写せそうだということです。

椅子塾の井上先生は、ほとんどの写真を自分でとっています。青山にある教室で、普段授業に使っている大きな白い机が台になり、白い壁が背景となります。カメラはリコーGRデジタルを使っています。
ホームページで出来を見てみてください。

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この家のもの
2009/02/16(Mon)
コテージ

ここロバーツクリークは、バンクーバーから車とフェリーで1時間半程度のところですがとても小さな街です。都会から近い静かな別荘地という感じです。そのため、ここには全くアパートがなく学校の紹介で小さなコテージを借りました。
このコテージは昨年今のオーナーが買い取り、自ら夏の期間をかけて全面的にリフォームをしました。
リフォームはまだ完全ではありませんが、一時的に住むには十分です。今後も色々なリフォームの計画があるそうです。
カナダというと雪が降りとても寒いイメージがありますが、雪はほとんど降りません。雨期も終わりに近づいたのか晴れの日が続いています。写真は雪が降った時にとったものです。

小屋

このあたりのコテージや家は、必ずと言って良いほど庭に小屋があります。いかにも自分達で作った感じで色々ものがあり見ていて楽しいです。それも2つ、3つあるところも少なくありません。
今住んでいるコテージも例外ではなく、3つの変わった小屋があります。(ここではシェッドと呼ばれています)
以前住んでいた人に木工家がいたらしく、その人が工房として建てたものだと聞きました。大きさは車一台がやっと入る程度のもので天井もせいぜい2m程度でとても小さなものです。

小屋2

裏庭のすみにある、かなり古くなった小屋です。このとなりには薪小屋もあります。ただ残念なことに薪ストーブはありません。

隣りの小屋

これは、隣りの家の小屋です。とても雰囲気があって中に入ってみたい感じがします。冬で隣りの家との境界に生い茂っていたブラックベリーが枯れて見えるようになりました。

瞑想小屋

庭の角にある、人ひとりがやっと横になれる程度の小屋です。瞑想するための小屋として建てられたらしいと今のオーナーが言っていました。外から鍵をかけておかないとこの中で勝手に瞑想している人がいると脅されました。(冗談だと思いますが、この街は自然食、ヨガ、瞑想、禅という言葉にあふれているのであながち嘘ではないかもしれません。)

象

この小屋の前に鎮座している東南アジア系と思われる象です。

こま犬

バリ系、あるいはこま犬も守っています。

飾り1

小屋の正面の不思議な彫り物です。

飾り2

瞑想に必要な明かりを取り入れる小窓でしょうか。

石積み

庭には、だれが積んだのか2m以上もある石積みがあります。倒れないようにワイヤーが張り巡らされています。

飾り3

玄関脇には、こんなきれいな彫り物が入った石碑があります。上面にくぼみがあり灰皿として使っていたのでしょうか。

木ベンチ

庭には、流木で作った木のベンチもありました。

こんな感じで少し不思議で自由のある街です。

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自作プレス機
2009/02/15(Sun)
自作プレス

以前にも少し紹介した簡易プレス機です。
プレス機とは、板材と板材を圧力をかけて接着するする非常に単純な機械です。
自分で製作を始めるとプレス機が欲しくなります。しかしながら工房の大きさと予算の関係でプレス機まではなかなか手が出ませんでした。そのためゴム系のボンドを使い足で踏んだり、たたいたり、クランプして合板を接着していました。

現在、単板を使うものを製作する際に欠かせないのが、プレス機とバキュームプレスです。
この学校では、両方を備えていますが、機械式のプレス機は自作したものを使っています。バキュームプレスに関してはまた別の機会に紹介しようと思っています。
この自作プレス機は構造が単純で場所もとりません。プレスする力も商業用のものと比べても遜色ないと思います。とても使い易く、作るのも比較的簡単です。
ここではタモの角材を使用しています。

自作プレス機2

中心の平面の台は、厚いMDFと合板を接着して作っています。単に厚いMDFを3層接着するだけで十分だと思います。プレスする時には、力を均等にかけるため角材を挟みこんで使用します。

自作プレス機3

一つ一つはこのように単純な構造です。

自作プレス機4

使わない時はこのように工房の隅に置いておけば、じゃまになりません。床において使えば特にのせる台も不必要です。

ただ使用しているバイスが日本で簡単に手に入るかどうかが問題です。何か他に変わるものはあるのでしょうか。だれか知っている方がいれば教えてもらえるとうれしいです。


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2月 学校での制作の様子
2009/02/13(Fri)
ロバートの椅子

今月に入り、学校では2作目の制作も徐々に進んできています。中には3作目に取りかかっている生徒もいます。2週間に一度程度の割合で恒例のウォークアラウンドが行われています。写真は今年何度目かのその様子です。
ウォークアラウンドとは、文字通り各々のベンチをみんなでぞろぞろ歩いて回ることで、そのベンチの持ち主が今制作しているものこと、難しかったことや失敗、こうやったら良かったようようなことをプレゼンテーションします。
一人あたりの持ち時間5分で、先生、講師も例外ではなく、全部終えるには半日がかりになります。
人の考えや技術等かなり参考になります。訓練校では、自分のことで精一杯で人がなにをやっているのかをみる余裕はなかったように思います。
しかしながら、英語でのプレゼンは正直かなりの負担です。

2作目の課題は一部に単板をつかうことです。単板を使って板を作る技術をベニアリングとよんでいます。日本では合板のことをベニア板と呼ぶことがありますがそれは正しくはありません。ベニアは無垢の薄い板、単板のことで、合板はプライウッドと呼びます。

単板を使った家具は無垢の家具より、北米、ヨーロッパでは一般的なものです。単板は自分でバンドソーで挽きます。厚さはだいたい1/16インチ、約2mm弱です。芯には、自分でランバーコアを作るか、合板を使用する時もあります。いぜれにしても無垢の板よりも数段手間がかかります。
利点は、木の良い部分を最大限に生かせること、形・作りの幅が広がること、木の動きを極力抑えられることでしょう。

またいつか、ベニアの技術の詳細を書いてみようと思います。

スティーブのローテーブル

スティーブの作っているローテーブルです。
写真のものはアッシュ(タモ材)です。脚は単板を重ねて曲げて作っています。一つ普通と違うところは、積層して曲げて作っている脚一つ一つが上部にいくに従い、テーパーしています。これは後から削ったわけではなく、元の単板一枚一枚が同じようにテーパーしている技術を使っています。トップはガラスになるようです。

ブラッドのベビーベット

ブラッドが作っているベビーベットの途中経過です。妹二人がもうすぐ子供が生まれるそうで、それに合わせてこれを制作しています。脚を削り出すのに大夫苦労していました。脚のカーブに沿って、木目も上手くカーブしています。ブラッドは学校で一番頑張ってやっている一人です。夜いつ帰っているのか全く分かりません。こうしている間にもどんどん進んで、写真とは大夫変わって、ほとんど完成の状態です。次のサイドボードの制作に入りました。

ダグのキャビネット

3年目になるダグのキャビネットです。四方向に抽斗が8つ、扉が二つ着いています。一見正方形ににえますが、すべて凹面の曲線で囲まれています。当然抽斗も左右非対称に曲がっています。ダグは家具作りを初めて3年目50代半ばですが、作る物は際だっており、年齢は全く関係ないと思わせてくれる人です。

今の様子このような感じで、だんだんと教室が忙しくなってきてきています。

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クレノブ式木製鉋 鉋を制作する
2009/02/08(Sun)
クレノブの鉋

写真の鉋はクレノブが作ったものです。
西洋鉋というと金属製が主流で非常に高価なものですが、木製鉋も使いやすさでは全く引けを取りません。むしろ、この学校にきていったんクレノブ式の鉋の作り方を覚えるとブロックプレーン以外は自作した木製鉋以外は使わなくなります。

鉋を自分で作ることは非常に楽しいことで、家具を作るのと同程度といっても言い過ぎでないほどの満足感が得られます。クレノブは現在80代後半で、目を悪くしてから大きな家具は作っていないそうですが、この鉋は今もなお作り続けています。鉋を作るようになると、形を自分なりにデザインしたり、持ちやすいように変形させたり、反り鉋のようなものは使う曲率に合わせることや、使う木の堅さによって刃の角度も自由に変えることができます。

ロバートの鉋

写真は先生のロバートが作った鉋です。キングウッドという木で模様がきれいです。

ジョインタープレーン

自分が作ったジョインタープレーンです。日本の長台鉋にあたり、木端を平らに削ったり、板はぎに使います。かなり使いやすいものです。

この鉋は、だれが作ってもかなり良好の切れ味になります。その理由は鉋の台にあります。台をサンドペーパーで真っ平らに仕上げることと刃口(刃と台のすきま)を可能な限り狭く作ります。鉋は台で切るということを実感します。そのため日本の鉋とは違い仕込みの手間がほとんどかかりません。

鉋刃

鉋の刃は、1インチ、1・1/4インチ・1・1/2インチが主流で、写真のように裏金がねじで鉋刃に固定されています。値段は50ドル程度で売られています。この学校では鉋刃も自作することを教わりますが、それほど簡単ではなく、焼き入れによって切れ味に差がでます。

木製鉋の構造
木製鉋の構造2

材料になる木は比較的重量があって安定した木を使用します。ただ楢やタモでも使用に耐えるものは作れます。
角材から写真のように切り出します。両側のチーク呼ばれる部分は厚さが8-9mm程度、中心のセンターブロックと呼ばれる部分が刃の幅+1.5mm程度。刃口は台の中心より12mm程度台頭より。刃の台の角度は45度、頭の方は60度(写真では手前が台の頭)。木のピンの位置は、台の下面から30mm、裏金から10mm程度のところにあります。言葉のみで説明すると難しいですが、これが基本的な構造です。後は、ダボで仮固定してボンドで接着し、バンドソーで好きな形に切り出します。

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